銀『塩』鐵道の夜

銀『塩』鐵道の夜

タグ:石北本線

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昭和50年3月15日(土)。この日は、未だろくすっぽ撮っていないC58だけを狙うために、下り急行「大雪5号」517レ改め普1527レを緋牛内で降りた。悔やまれるのは、宿代わりにしたその「大雪くずれ」のスナップを1枚も撮っていないこと。離道間近で疲れも溜まってきた頃で、寝ぼけていたからだろうが、もったいないことをしたものだ。

という訳で、先ずは約30分後にやって来る上り522レの発車から撮影開始。1527レより短いとは言え堂々8両の旧客編成を従え、完全逆光に眩く輝く白煙が殊の外美しかった。厳寒の朝に緋牛内を発車する通勤通学DCの排気煙を狙った印象的な写真は今でも時々見かけるが、被写体自体の迫力と美しさは、残念ながら当時の蒸機客レの比ではないと思う。

駅の南側にはなだらかな丘陵があって、安直俯瞰にはお誂え向きの容易に登れそうな撮影ポイントだったので、待合室で少し休憩してからその丘に移動してみると、遥か端野方は雄大な景色が遠望できる上に、美幌へ向かう下り列車は発車も狙える好ロケーション。朝一の好天も長くは続かず、長大編成の下り貨575レが力行しながら緋牛内にアプローチしてくる頃には曇り空になったようだが、575レは566Dと交換するため豪快な発車シーンもカメラに収められて、上下2本の異なった表情のC58を効率よく捕えることができた緋牛内の朝だった。

ところで、件の丘の緩斜面にしっかりと残してきたキャラバンシューズの足跡は、この2日後にこあらまさんが踏むことになるはずなのだが・・・

【 石北本線 端野-緋牛内 / Minolta SR-T101 135mm F3.5 Neopan SSS(上)、
緋牛内-美幌 / Kowa 6 MM 85mm F2.8 Neopan SS(下)/ Mar.'75 】


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昭和50年3月15日(土)
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未だまともに撮れていない石北本線のC58をじっくり狙うつもりで、久しぶりに下り「大雪5号」の人となり、この日は美幌のひとつ手前の緋牛内で1527レを下車した。渡道3日目の失敗のリベンジのために、この駅を選んだようだ。旭川行の522レは約30分後にやってきて、確かに都合がいい。

10日ぶりの石北本線は、道床が黒々と露出していて、少々がっかりさせられたものの、この日の緋牛内は、放射冷却に加えて未だ網走に接岸していたはずの流氷の影響で、恐ろしく寒かった。モノトーンの美しい朝、完全逆光の中を発車するC58の白煙が眩しい。

確か1/1,000sec.f11だったと思う。光量は十分で、迷うことなく手持ち。寒さによるパーフォレーション切れが一瞬頭をよぎるが、接近するドラフト音で高まる興奮を抑えて、ゆっくりと慎重にフィルムを巻き上げながら数カット撮影した。そう言えば、撮影後撤収する際、使わずに足元に置いていたマスターDXの脚をうっかり素手で触って、指がくっつきそうになったことを思い出した。

【上:石北本線 緋牛内 / Minolta SR-T101 135mm F3.5 Neopan SSS / Mar.'75、下:18日間にわたる旅程の内、7泊だけ布団の上で寝た記録。この日は美幌YH泊、持参した薄っぺらい「シーツ」が懐かしく思い出される。】

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昭和50年3月5日(水)
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前日は、大雪に見舞われた幌内で暗くなるまで粘って、後ろ髪を引かれながらも中央バスの最終で三笠に戻り、この日の宿となる下りの「大雪5号」に乗るために札幌へと向かった。この列車は北見から普通列車となるものの、オロハネ10をはじめ、ハネ・ロザをも従えた堂々の急行編成のまま、C58牽引で終着網走を目指す、ご存じ「大雪くずれ」。

6時58分、その1527レは美幌に到着。9分間の停車だ。予め車内で135mmに付け替えておいて、ホームの外れへダッシュして撮ったことだけはよく覚えている、このC5898[北]の平凡な正面ドカンの発車シーン。40年前に撮影して以来一度も印画紙上に像を結ぶことなく、ネガケースの中で眠ったままだったせいか、スキャンした時は乗ってきた「大雪くずれ」の写真だとばかり思っていたが、どうやら実は1527レと交換した直後の7時ちょうどに発車する、上りの522レだったようだ。

この次のコマにいきなり湧網線常呂の流氷と貨1990レが写っていて、そもそも1527レにそのまま乗っていかなければ、網走8時15分発の湧網線924Dに間に合わず、1990レも撮れないはず・・・というのがその理由で、今回時系列で振り返ってみたお陰で誤った記憶の修正ができたことになる。

それにしても、135mmの選択は“引き”が取れず大失敗。せめて標準レンズだったらホーム向かい側の「大雪くずれ」の編成や、左端にチラリと写っている通勤通学風景ももっと取り込めただろうに、短いレンズはホームに放り投げてきたリュックの中で、万事休す!となったことを思い出した。

【上:石北本線 美幌 / Minolta SR-T101 135mm F3.5 Neopan SSS / Mar.'75、
下:この旅の後半で再訪した際に押した、DISCOVER⇒JAPANのロゴも懐かしい美幌駅のスタンプ。】


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